| 東北街-平江路 |
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| 薫風に吹かれて、 今日は東北街から平江路を歩いてみましょう。 |
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蘇州博物館からスタート。
蘇州博 物館は、2006年10月に改築してオープンしました。
モダンと蘇州の風情がミックスし たおしゃれな白壁の建物です。
きれいに補修された石畳を歩いてゆくと、お隣は、「 太平天国忠天府」。
太平天国については、以前No.6でもご紹介しましたが、洪秀全と いう広東の青年が神のお告げを受けて世直しに立ち上がったことから全国に波及した世直し運動です。
この忠天府は蘇州の根拠地でした。
太平天国は、キリスト教をその 精神的ベースとしていました。
ですので、忠天府の中には礼拝堂もあって、ここで礼 拝が行われていたそうです。 |
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蘇州には留園や怡園など舞台を備えた庭園がいくつもあります。
この忠天府の中にも、昆曲の舞台が残っています。
昔の人々は 、ここで昆曲を鑑賞しながら集い、お茶を飲んだのでしょう |
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忠天府のお隣は、「拙政園」です。
ここは、蘇州 の四大庭園のひとつで、世界遺産にも登録されています。
この庭は、字 のとおり、「政に拙い」という意味から命名されたそうです。
この庭園 を建てた人は、中央政界の役人を退いて、故郷に帰ってきたのですが、奉職中あまり出世しなかったので、こう名付けた のだそうです。
それにしても、なんだか自嘲的な名前です。
こんな名前の庭園、いくら立派な名園であっても、散歩するたびに自らを嘲笑する ようで、何だか切ないのですが、いったいこの人はどんな思いだったのでしょう。 |
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拙政園は、あちこちに季節の花が咲き乱れ、四季折々、さまざまな景色を見ることができます。
ふと向うに目をやると、北寺塔がひょっこりと姿を現しています。
池の橋 を渡ったり、築山を降りたり下ったり、亭で一休みしたりしてゆっくり一周してくると最高の気分です。
今では入場料が40元もしますが、友人が子供だった60年代は入場料無料で、毎朝おじいさんにつれられ て、ここで太極拳をしたり、お茶を飲んだりしていたそうです。
なんともうらやまし い話です。
拙政園を出ると、路上でなにやら円い カードを広げている男の子達がいます。
その厚いカードには、ドラえもんとかウルト ラマンとか、日本のキャラクターが描かれています。
それを地面において、当てっこ しています。
そうだ、「面子」だ。
そういえば 、子供の頃、男の子達がやってたなあ。
厚いカードをひっくり返すのって大変で、結 構テクニックが要りそうです。
「僕のお気に入りはこれだよ!」「僕のお気に入りは これ!」
自慢気にお気に入りを見せてくれました。
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平江路に沿って、歩いていきます。
平江路の横には小さな運河が流れ、時おり小船が観光客を乗せてゆっくり通りすぎてゆきます。
静かな午後。平江路には、いろんな物が日向ぼっこをしています。
洗って乾かしている靴。布団。そして手作りの腸詰。
古いミシン。 こちらは青空縫製屋さんでしょうか。
運河の両岸の住居の白壁と柳の枝が水面に映え て、なんとも美しく、足を止めて眺めずにはいられません。 |
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おや、井戸端でごしごし洗濯をする人あり。ご苦労様です。
こちらは、お引越しのようです。家財道具一式をトラックに詰め込んでいます。
どちらへお引越しでしょうか。新築マンションでしょうか。
ロ ーカル新聞によると、昔ながらの住居は、トイレがなかったり、冷暖房が効かないなど不便な面があるので、地元の人は 新築マンションに引越し、外地から出稼ぎに来た人たちが入居する例が増えているとのこと。
外から見て美しいと感じても、そこに住むのは、なかなか大変なのでしょう。
平江路沿い、中張家巷に入ると、 「評弾博物館」があります。
「評弾」は蘇州の民族芸能で、昆曲から派 生したもので、琵琶と二胡で演奏し、蘇州語で語り、歌います。
ここで は、毎日午後に評弾の公演があるのです。
チケットは、5元。お茶付で す。
中に入ると、もうたくさんの人が座って、お茶を飲んで開演を待っ ていました。
お年を召した方が多いようです。
聞こえてくるのは蘇州語ばかり。なんだか寄席を見に来た近所の人といった風貌の人が多いよう です。
でも、みん な評弾には一家言ありそうな、評弾好きといった感じが漂ってきます。
蘇州っ子の「サロン」のような様相です。
「おや、○○さん、こんにち は。」なんて声を掛け合っています。きっと常連さんなのでしょうみな、それぞれ持参の携帯カップを持って、ポットか らお湯を注ぎいれて、種やお菓子をつまみながら、お茶をすすっています。
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| そういえば、家の戸棚に置いていた食べかけのスイカの種の ことを思い出しました。今度は、そのスイカの種を持ってくることにしましょう。家ではなかなかスイカの種を食べる気 にもならないけれども、こうやって開演を待っている手持ち無沙汰のときには、種をほおばるのがもってこいです。 |
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「お姉さん、あんた評弾が好きなのかい?」
斜め前に座ってい るおじさんが話しかけてきました。
「ええ、好きですよ。」
「そうかい。最近の若い人はあまり評弾に興味がないみたいだがね。」
「 おじさんは、よくここに評弾を聞きに来られるんですか?」
「私は毎週週末にここに 来ているよ。値段も5元で安いしね。」 |
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開演を待っている蘇州っ子の老人 達のわからないけれども耳に優しく響く蘇州語の渦の中に座っていると、不思議な心地よさを感じました。
おばあちゃんになってからも、ここに来たいなあ。
そのときにも、こうやって蘇州っ子のおじいさん、おばあさん達が普段着でお茶を飲みながら、ああだのこ うだの蘇州語でおしゃべりしているのを聞きたいなあ。
どうか評弾愛好 家がこれからも次の世代に引き継がれますように・・・。 |
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評弾博物館を出て、平江路をさらに下ってゆきます。
駄菓子屋さんを見つけました。
いろいろな駄菓子を計り売りしていま す。
今度、評弾を聞きに来るときは、ここで駄菓子を仕入れることにし ましょう。 |
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向こうに「双塔」が見えました。そこは干将東 路です。
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| Ⓒ蘇州歴史文化研究愛好家 児玉富久実 |
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